R太のスパークリング日和

R太です。40代のおじさんです。男女2人の子育てと家事にフルコミット中。 どうにもならない日々のいらだちや喜びを書いてます。

侵略のススメに見る各国のいいとこ具体例

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マイケル・ムーアの侵略のススメという映画がある。遅まきながら視聴した。侵略というと戦争のイメージがあるが、彼がいう侵略とは他国に乗り込み、アメリカにはないその国の優れた価値観を盗むことである。平和的侵略…なかなかおもしろい発想。

出てきた中で印象的だったのは、フィンランドスロベニア、ドイツ、ノルウェーアイスランドである。もちろんというか、なんというか、日本はない。

印象的だった部分のメモと自分なりの感想を軽くまとめた

フィンランドの教育制度

  • 統一テスト、宿題がない。放課後は好きなことにあてていい
  • 教育レベルが統一された公立学校のみ。選ぶ必要なし。家の近くに通う。
  • 裕福な子も貧困な子も同じ場所に通うことで、将来の様々な境遇へ思いやれる。

(感想)
私立の学校をなくし、テスト・宿題をなくしたフィンランド。これで、逆に学力が伸びたというから驚きである。しかし、まずもって、フィンランドの教師は、医師と同じくらいなるのが難しい資格を突破している。
そういう教師の質の高さが前提であることは、念頭に置いておくべきであろう。
最近の教師を挑発して殴らせツイッターに投稿など、あんな下劣な生徒は出てこなそうな雰囲気が漂っている。フルスイングで殴る教師も最悪だ。このような生徒に挑発されたときのメンタルトレーニングも、教師の大事な仕事であるはず。

だいたいな話、学校とは学問を学ぶところ、そういった前提条件の理解が、日本人よりも強い。つまり勉強しないやつは来んな、働けと。いいなぁ。

大事だから繰り返すけど、フィンランドの例は、先生の質の高さが条件。私は宿題撤廃派であるが、今の質のまま宿題だけ撤廃してもだめだろう。教員免許という、縛られた変な制度を変えて、誰でも適格者が教員になれる制度を作るべきであろう。

スロベニアの大学無償

  • 教育レベルが高いのに無償。
  • 多くのアメリカ人(外国人)生徒がいる。基本は英語での教育。
  • 外国人も税金で無償で受けられる。
  • 教育の公益性を国民が理解している。

(感想)
スロベニアでは全大学が無償である。国民が、教育の公益性を理解しているからである。驚きなのが、外国人であっても無償であることである。税金はスロベニアの税なのに…。すごいなぁ国民の広い視野が。

日本人は絶対こうはいかない。血税血税うるさいしね。しかし、ここでやっぱり気になるのが、英語である。どんなにスロベニアで大学入りたくても、英語がしゃべれないと無理ゲーである。英語、外へでていくには、もはや無くてはならない言語だ。

もしかしたら、計画的に日本は、英語教育をこんなふうにしてしまったのではないか?学んだ風だが、実用では使えない。実用的な英語が身についていれば、若者はどんどん外へ出ていく。それでは、日本は困るから…。穿った見方であるが、外に出ていかない若者をみると、国内に留まらせる戦法は十分成功しているといえる。

ドイツのしごと事情

  • 職場はストレスの温床という認識。仕事後はオフ。
  • 工場にも窓があり、健康的。
  • 病気になる前の段階にお金をかける。
  • ストレスをなくし、健康的にいることで医療的にも安くなるという考え。
  • 休暇中の社員に接触禁止法案。
  • 労働者が経営陣の一人に必ずいる。意見を取り入れる体制。
  • 過去と向き合う姿勢。ナチス強制収容所と戦争の悲劇。
  • 毎度子どもたちに、過去の過ちを教えて理解させる。加害者としての認識。

(感想)
ドイツ。いい、いいと聞いているが、この職場はストレスの温床という認識を行き渡らせてるのがすごい。だからこそ、職場にいるのは最小限にして、職場の環境は最低限整える。日本だと、いつでも上司のラインやメール、電話で出勤とかいまでもありそう。

あとは、戦争との向き合い方も秀逸。はたして、我々日本人は戦争と聞くと、イコール原爆である。しかし、加害者としての面もあるはずだ。そこは、フォーカスしてこなかった。いま、チョンなどといってヘイトして差別する人たちがいる。あれがどういうことかもわからない。教育が避けてきた面が顕著である。

靖国参拝がどうして問題になるのか、はたして子どもたちに正しく教えられているだろうか。過去と向き合わずに未来はない。ドイツと日本の違いは、シンプルにこの部分かもしれない。

ノルウェーの刑務所の自由度

  • 自然の中で過ごす。鍵も自分で持つ。避暑地にいるみたい。
  • 自由を制限するのが唯一の罰。家族友人との接触
  • メンタルトレーニングを受けた訓練員と話すことにより優しさを取り戻す。
  • ノルウェー再犯率20%と世界最小、日本は50%
  • 最長でも21年の実刑。こどもを50人以上殺したテロ犯も21年。
  • その親も殺す機会があっても殺さないと言う。憎しみの連鎖のたちきり
  • 受刑者にも、投票権がある。その票を目当てに討論にくる政治家。
  • 重大犯罪者でも個室がありゲームもできる。図書館充実、レコーディングスタジオも。

(感想)
なにが驚いたって、ノルウェーのキャンプ場で50人以上の子どもたちを銃で襲撃して、凄惨な殺しをした加害者。凄まじい事件として覚えている。この加害者が、たかが懲役21年である。しかも、そこそこいい刑務所で暮らす。

これは、被害者遺族は激怒かと思いきや、むしろ更生を願っている。死刑を選ぶことは、相手と同じレベルに下がることだいい、憎しみの連鎖を断とうとしているのだ。こんなことが可能であろうか?とても、日本社会ではあり得ないだろう。

ただ、再犯率の低さを見ると、性善説に根ざした考え方を実践して、成功しているのだ。すごいとしかいいようがない。

アイスランド 女性初の大統領

  • 1975年の女性のストライキ。女性が一斉に家事を含め仕事を停止する。
  • このストライキをきっかけに、女性初の大統領の誕生。
  • 女性大統領は、7歳の女の子のシングルマザー
  • インスパイアされた女性が大人になり企業のCEOなどに就任。
  • 「女性1人はお飾り、2人は少数派、3人でグループの力学が変わる」

(感想)

こんな素晴らしい革命があるだろうか。ストライキや革命といえば、男臭いやつらが、投石したり、軍が銃で圧したりの血みどろが常である。しかし、女性の場合は、活動を止めるだけである。これだけで、多数の男たちはひれ伏さざるを得ないのだ。

そもそも、人類は生物的にも、子孫を残す女性によって生かされている。その女性がリーダーに立つ最初の国がアイスランドである。北欧バンザイ。

かたや我が国。小池百合子都知事になったときは期待した。しかし、そもそもそういう土壌をまるで育んでこなかったのに、いきなり優秀な女性リーダーが誕生するわけがない。案の定、彼女は男社会の養分をたっぷり吸い込んで育った女性属性の亜種、だったわけである。

ひどい言い方だけど、媚びて成り上がった女性と、自ら勝ち得た女性の違いは顕著だ。

今もツイッターを覗くと、男社会や家事育児をしない男に対する女性や妻たちの怨念の叫びが多数である。悲しいのは、具体策がないので、大抵は解決に結びつかない。役員会に、女性を3人いれてみる。これだけで、文化は変わる。

その女性は、ただの女性ではだめだ。海外の腕ききの管理職経験者の外国人女性がベストである。そのフォロワーたちは、10年後花開くだろう。かっこいい女性管理職のあるべき姿を見せる必要がある。

 

以上、いろいろ感想を書いたけど、単純に羨ましいんだよねこれらの国が!