着ぐるみからみる外の世界

ディズニーランドで着ぐるみの中に入っていた人が提訴したそうな。パワハラと荷重労働で。ミッキーとかプルートとかのキャラかね。あれ、重いものだと30キロ以上あるそうな。30キロって…小学4年生くらいオブッてる感じ？動けねぇよ。あと夏場は中が50度を超えるとな。即熱中症。よく動くしねあのキャラたちは。なんだかんだ、夢の国を唄えどそこは、金儲け。こういう話はあるだろうけど、外に出てきてしまうとだめだろうな。

 着ぐるみといえば思い入れがある。学生の頃、時給1,600円につられて労働したよ。今や消えたけど、当時PHSが絶賛売出し中で、その販促キャラクターの箒持ったおじさん。とにかく暑かった思い出がある。大して動かないけどね。しかし、あれに入っていると子どもとか女子高生がよく寄ってきたなぁ。

 子どもはそっちのけで女子高生のほうに自然をよそおって、抱きついたりして。そんな盛のついた、冴えない男が入ってるなんて知らなかったろう。思えば着ぐるみを通した世界って面白かった。自分じゃないけど自分なんだもん。愛想がなく、ものすごいクソ真面目なバイト仲間がいたんだけど、女子高生が寄ってきたときに、繰り返し小さくジャンプしてたのには笑った。かなり可愛い仕草で。中の彼とのギャップがね。そいつも子どもには無愛想。

 つかの間、人気者になった疑似体験ができたなぁ。ディズニーのキャラなんか疑似体験の最たるものだね。一日だけなら張り切ってやってみたい。でも、毎日やってたらきっついだろうなぁ。そういえば、着ぐるみやってたときに、可愛らしく握手をせがんできた広島カープのキャップかぶってたガキは今でも忘れねぇ。握手のあとに素手の甲見たら、生乾きの鼻くそがべったりついてたからね。鼻くそトラップに引っかかったのも悪いが、ろくでもねぇやつがいたもんだ。

たしか、こんなのに入ってたな。思いっきり、性器をつかまれたこともあった…。女だったらどうすんだ…。